AIO対策は具体的にどうする?構造化データとは?|大阪のオレンジソフトウェアが実践から解説
この記事について(2026年8月3日時点)
本記事は、2026年8月3日時点で公開されているGoogle・Microsoftなどの公式情報、一般公開資料、および当社の実務経験をもとに作成しています。AI検索や検索エンジンの仕様は頻繁に変更され、仕組みのすべてが公開されているわけではありません。そのため、本記事には当社による解釈や推測が含まれる場合があり、内容の完全性・将来にわたる有効性、検索順位、AI検索での表示・引用などを保証するものではありません。実際に対策を行う際は、最新の公式情報と各サイトの状況をご確認ください。
こんにちは。株式会社オレンジソフトウェアです。大阪(本町・緑地公園)でWebシステム開発とSEO/AIO支援をやっています。
最近いちばん多い相談が「AIO対策って何をすればいいんですか」です。現時点のGoogle公式情報を読む限り、Google検索については、AI Overviews/AI Modeに表示されるためだけの追加要件や特別な最適化は必要ないと案内されています。したがって、AIOを従来のSEOと完全に別の施策として捉えるより、SEOの延長として考えるのが妥当だと当社では考えています。
ただし、「何もしなくてよい」という意味ではありません。2026年にはSearch Consoleに生成AI関連の設定・レポートが追加されましたし、Googleが対応する構造化データの一覧にも変更がありました。この記事では、公式ドキュメントで確認できる内容と、当社が大阪の中小企業さんのサイトを支援するなかで得た実務上の見解を、できる限り分けて説明します。
1. AIO・AEO・GEO──Google検索ではSEOの延長として考える
Googleは、現時点で次のように説明しています。
Google検索の立場から見れば、生成AI検索への最適化とは検索体験への最適化であり、つまり依然としてSEOである。
さらにGoogleは、第三者の「AEO/GEOサービス」を検討する際、第三者のSEOアドバイスを評価するための公式ガイドを参照するよう案内しています。AIO対策として紹介されている施策の中には、従来のSEOと重なるものや、効果について公式な裏付けを確認しにくいものも含まれます。当社もAIOのプランを提供していますが、内容は本記事で説明する施策を実務に落とし込んだものです。
では当社の「AIO対策」は何をやっているのか
Google検索についてはAIOをSEOの延長と捉えたうえで、当社では便宜上、次のように定義しています。これはGoogleの公式な分類ではなく、当社独自のサービス上の区分です。
AIO対策とは、順位を取るための最低限のSEOより一段深い、情報の構造化と信頼性の担保を含むSEOのこと。
ただし「高度なSEO」という言い方は、それだけだと程度の話にしかならず、お客様が検証できません。なので当社では**「高度かどうか」ではなく「成果物がどこに向いているか」**で線を引いています。
| 通常のSEO:順位を取る | AIO:引用される・見つかる |
|---|---|
| キーワード設計、内部リンク、タイトル・見出し | 一次情報の企画(調査・実測・失敗例の言語化) |
| 表示速度、モバイル対応、canonical | 構造化データ(JSON-LD)実装とエンティティ整合 |
| Search Consoleでの順位・CTR改善 | 非Google面への対応(Bing索引、IndexNow、AIクローラー到達性) |
| 月次の順位レポート | AI検索での言及状況モニタリング |
線引きの基準はシンプルで、左は「自社サイトの内側」の話、右は「自社サイトの外側」と「Google以外の面」の話です。当社のAIOプラン(週1回の記事投稿+構造化データ実装+AI言及モニタリング)も、この右列をそのまま商品にしただけのものです。
そのうえで、同じAIO対策の中でも施策ごとに確度が違うことは明記しておきます。ここを曖昧にしている業者が多いので。
| 施策 | 効果の確からしさ |
|---|---|
| 信頼性のある一次情報を書く | 比較的高いと考えられる。 Googleは、独自で有用なコンテンツを重視するよう案内している |
| 構造化データの実装 | 補助的。 実装だけで順位向上が保証されるわけではないが、内容理解やリッチリザルトの表示資格に役立つ可能性がある |
| 非Google面(Bing/IndexNow等) | 環境により異なる。 MicrosoftはschemaがLLMによる内容理解を助ける可能性に言及している |
| AI言及モニタリング | 測定であって施策ではない。 打ち手を決めるための材料 |
そのため当社は、「構造化データを入れれば順位が上がる」「AIに引用される」とは説明しません。構造化データは、検索エンジンがページ内容を理解しやすくし、対応するリッチリザルトの表示資格を得るための補助となり得ますが、順位や引用を保証するものではありません。最終的には、ページ本文の内容、独自性、信頼性、検索意図との適合性など、複数の要素が関係すると考えられます。
AI Overviews/AI Modeが答えを作るまで
Googleの生成AI機能は、コア検索のランキング・品質システムの上に乗っています。
- RAG(検索拡張生成/グラウンディング):検索インデックスから関連ページを取得し、その内容を根拠に回答を生成する
- クエリファンアウト:1つの質問から関連する複数の検索を同時に発行して情報を集める
flowchart TD
A["ユーザーの質問<br/>例:大阪 SEO会社 選び方"] --> B["クエリファンアウト<br/>関連クエリを自動生成"]
B --> C["インデックスから取得<br/>RAG(グラウンディング)"]
C --> D{"取得対象に<br/>なれるか"}
D -->|"インデックス済み"| E["スニペット表示が<br/>許可されている"]
D -->|"noindex<br/>nosnippet"| X["対象外"]
E --> F{"生成AI設定"}
F -->|"含める<br/>(既定)"| G["回答生成+<br/>引用リンク表示"]
F -->|"除外"| X
G --> H["クリック・指名検索<br/>問い合わせ"]
Google公式情報を前提にすると、入口となる基本条件は通常の検索と共通しています。少なくとも現時点では、Googleが「AI専用の特別な登録方法」を案内している事実は確認できません。
2. 前提条件チェック(ここが通っていないと何をしても無意味)
| 条件 | 内容 | 確認方法 |
|---|---|---|
| インデックスされている | クロール可能・noindexなし・canonical適正 |
Search Console URL検査 |
| スニペット表示が可能 | nosnippet max-snippet:0 data-nosnippet で本文を封じていない |
ページソース/robotsメタタグ |
| 生成AI機能に「含める」設定 | Search Console > 設定 > Search generative AI | 項目が無ければ既定の「含める」。対応不要 |
| クロールが物理的に通る | robots.txt・CDN・WAFでGooglebotを弾いていない | サーバーログ/URL検査 |
| 本文がテキストで取得できる | JS依存で本文が消えていない | URL検査のレンダリング結果 |
⚠️ 2026年の新論点:Search Consoleの生成AI設定
Googleは2026年6月3日、Search Consoleに「Search generative AI」というサイト単位の包含/除外スイッチを発表しました。「除外」にするとAI Overviews・AI Mode・Discover内の生成AI機能から完全に外れます(通常の検索順位には影響しません)。子プロパティは親の設定を継承します。
「設定にそんな項目、無いんだけど?」──それが普通です
ここは誤解が広がりやすいので、はっきり書いておきます。
このスイッチは、まだ一部のサイト運営者にしか提供されていません。 Google公式ヘルプの冒頭にも、十分なテストのため一部のサイト運営者に段階的に展開している、と注記があります。先行展開されたのは英国のサイトで、これは英国CMA(競争・市場庁)のデジタル市場競争消費者法に基づく義務が背景にあり、Googleの通常の展開パターンとは事情が違います。その後グローバル展開の予定ですが、時期は未発表です。
当社(orangesoftware.co.jp)のプロパティでも、2026年8月3日時点でこの項目は表示されていません。Googleは一部のサイト運営者を対象に段階的に提供していると案内していますが、日本でどの程度のプロパティに提供されているかを示す公式な割合は確認できませんでした。
| 状況 | 意味 | やること |
|---|---|---|
| 設定に項目が無い | 未展開の可能性がある。公式上、既定値は「含める」 | 通常は追加対応不要。定期的に設定を確認する |
| 項目が有り「含める」 | 既定の包含設定 | 意図どおりなら変更不要 |
| 項目が有り「除外」 | AI機能から完全に外れている | 意図的でなければ「含める」に戻す |
| 項目が有り「親から継承」 | 上位プロパティの設定に従っている | 親側の値を確認 |
つまり、「項目が見当たらない=AI検索から除外されている」とは限りません。 Google公式ヘルプでは、すべてのプロパティの既定値は「含める」と説明されています。項目が表示されていない場合、現時点では追加対応は通常必要ないと考えられますが、今後の展開や仕様変更に備えて定期的に確認するのが安全です。
とはいえ当社では、新規のSEO/AIO案件でこのチェックを初回ヒアリングの項目に加えました。 展開が進めば「複数プロパティを持っていて、親の設定が意図せず子に継承されていた」という事故が現実に起こり得るからです。今は「無いことを確認する」だけで十分ですが、来年には確認必須の項目になっている可能性があります。
混同されがちですが、Google-Extended はGeminiなどのモデル学習・グラウンディングを制御するもので、Google検索内のAI機能を止めるものではありません。
3. 構造化データとは何か
構造化データとは、ページに書いてある内容を、検索エンジンが誤解しないよう機械可読な形式でラベル付けしたものです。語彙はschema.org、記述形式はJSON-LDがGoogleの推奨です。
当社サイトのOrganizationは、こういう形で入れています。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "株式会社オレンジソフトウェア",
"url": "https://orangesoftware.co.jp/",
"logo": "https://orangesoftware.co.jp/logo.png",
"areaServed": { "@type": "AdministrativeArea", "name": "大阪府" },
"sameAs": [
"https://x.com/orangesoftware0"
]
}
</script>
areaServed や LocalBusiness の住所は、大阪という地域エンティティと自社を結びつけるうえで効きやすい箇所です。ただしこれは順位を上げる魔法ではなく、あくまで「ページに書いてある事実を正確に伝える」ためのものです。
構造化データにできること・できないこと
| できること | できないこと |
|---|---|
| ページ内容の意味を明示的に伝える | AI Overviewsへの引用を保証する |
| リッチリザルトの表示資格を得る | 検索順位を直接上げる |
| エンティティ(会社・人・製品)の同定を助ける | 中身の薄いコンテンツを補強する |
| 誤読(価格・著者・日付の取り違え)を減らす | ページに無い情報を「あること」にする |
Googleは生成AI検索について「構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なschema.orgマークアップも存在しない」と明記する一方、「リッチリザルトの資格に関わるので、SEO戦略の一部として使い続けるのは良い考え」とも書いています。この2文はセットで読んでください。
主要なタイプ(2026年時点)
| ページ種別 | 構造化データ | 備考 |
|---|---|---|
| 会社・組織 | Organization |
正式名称・logo・sameAs |
| 実店舗・地域事業者 | LocalBusiness |
ビジネスプロフィールと整合させる |
| 記事・コラム | Article / BlogPosting |
author・datePublished・dateModified |
| 商品 | Product + Offer |
表示価格と一致必須 |
| 求人 | JobPosting |
|
| パンくず | BreadcrumbList |
実装コストが低く効果が安定 |
| イベント | Event |
|
| 動画 | VideoObject |
|
| 著者ページ | ProfilePage(+Person) |
著者単体ページはProfilePageが該当 |
対応状況に注意:2026年8月3日現在、
FAQPageとHowToはGoogleの「対応している構造化データ」一覧に掲載されていません。HowToは2023年にリッチリザルトが廃止され、FAQPageも一般サイト向けの表示が大幅に制限された後、現在の対応一覧から外れています。ただし、schema.orgの型自体が無効になったわけではありません。少なくとも現時点では、FAQ構造化データを入れるだけでGoogle検索結果で目立つ表示が得られるとはいえません。
実装時に守るべき基本ルール
構造化データに書く内容は、ページ上でユーザーが確認できる内容と一致していること。 Google自身、生成AI検索のベストプラクティスに「構造化データが可視テキストと一致していることを確認する」を挙げています。存在しないレビューや架空の評価は手動対策の対象になり得ます。
実装でよく踏む地雷(当社が現場で見つけているもの)
構造化データは「入れれば終わり」ではありません。当社が既存サイトを引き継いだときに、実際に見つけている不具合を挙げておきます。どれも管理画面からは見えないので、ソースを開かないと気づけません。
| 症状 | 原因 | 影響 |
|---|---|---|
Organization が2つ出力されている |
SEOプラグインとテーマが両方出している | エンティティの同定が不安定になる |
| JSON-LDがユーザーのブラウザには出るが、URL検査のレンダリング結果には出ない | JavaScriptの実行・取得タイミング、リソース制限など | Googleが取得できていない可能性がある。SSR・静的出力を含め、Googleが安定して取得できる方法を検討する |
Productの価格とページ表示価格が違う |
税込・税抜の取り違え、更新漏れ | ガイドライン違反。AIが誤った価格を答える |
dateModifiedだけ毎日更新されている |
更新していないのに自動更新 | 信頼性の毀損。実際の更新に合わせるべき |
sameAsに閉鎖済みSNSが残っている |
運用の放置 | エンティティ情報の不整合 |
チェックはRich Results TestとURL検査の両方で行うことをおすすめします。 前者はGoogleの対応するリッチリザルトの対象になり得るか、後者はGoogleがページをどのように取得・レンダリングしたかを確認するために使えます。JavaScriptで生成したJSON-LDもGoogleはサポートしていますが、実装後に取得結果を確認しておくほうが安全です。
当社はWebシステム開発が本業なので、この手の問題は記事を書く前に潰します。 構造化データの不整合を放置したまま一次情報を積んでも、そもそも正しく読まれないからです。
4. ここが本題:「一般論」ではなく「自分がやったこと」を書く
Googleは公式に、**「他のどの提案よりも、独自で有用なコンテンツを作ることが長期的に生成AI検索での可視性に効く」**と述べています。キーワードは「コモディティでないこと」。Googleが挙げている対比が分かりやすい。
| コモディティ(弱い) | ノンコモディティ(強い) |
|---|---|
| 「初めての住宅購入者のための7つのヒント」 | 「なぜインスペクションを見送り、下水管で結果的に得をしたのか」 |
| 一般論の再構成 | 一次体験に基づく検証と判断 |
| どこの誰が書いても同じ | その人・その会社しか書けない |
これをSEO記事に置き換えると、差は「書ける情報の粒度」に出ます。
- ❌「SEO対策では内部リンクを整理しましょう」
- ⭕「内部リンクが途切れていた製品ページ群にリンクを引き直した。何本に対して、どういう基準でリンクを引き、インデックス数と対象キーワードの順位がいつからどう動いたかを、計測日・デバイス・地域つきで書く」
前者は誰でも書けますが、後者は実際に作業して計測した人間にしか書けません。 そして数値と条件が揃っているので、AI Overviewsが根拠として引用できる形になっています。
逆に言えば、この形式で書けない施策は、そもそも自社で実施・計測していない施策です。書けないことに気づいたら、それは記事の問題ではなく事業側の宿題だと考えてください。
当社の記事フォーマット(そのまま使ってください)
当社では、実績系の記事を必ずこの並びで書いています。
1. 前提条件(業種・規模・サイト構成・既存の順位)
2. 何が問題だったのか(数値で)
3. 実際にやったこと(手順と判断基準)
4. 結果(いつ・どの条件で計測したか)
5. うまくいかなかったこと/再現しない条件
5番目が意外と効きます。失敗例や「効かなかった施策」は、どこにも書かれていない一次情報だからです。
順位を実績として書くときの3つの注意
自社の経験を書くのは強い一方、順位の書き方は慎重にしてください。当社が社内ルールにしているのは次の3点です。
- 計測条件を必ず併記する(計測日・地域・デバイス・ログイン状態)。検索結果はパーソナライズされ地域で変わるので、条件のない「1位」は事実として不完全です
- スクリーンショットと日付の証跡を残す。順位は変動します
- 他社の成果として書く場合は必ず許諾を取る
順位保証を謳う業者に注意するようGoogle自身が言っています。自社サイトで「1位です」と書くなら、その根拠を出せる状態にしておくのが筋です。
補足:E-E-A-Tは「直接のランキング要因」ではない
よく誤解される点なので明記します。E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)はGoogleの品質評価ガイドラインの枠組みであり、アルゴリズム内の直接的なランキング要因ではありません。 評価者の採点が順位に直接反映されることもありません。
ではなぜ経験を書くと効くのか。E-E-A-Tが表そうとしている実体──一次情報、独自の検証、明示された著者、外部からの自然な言及──が、実際の評価対象になっているからです。著者プロフィールを貼っただけで順位が動く、という話ではありません。
5. 「大阪にあるから上がる」わけではない
当社サイトも「SEO対策 大阪」のような地域キーワードを想定して設計していますが、因果関係は正確に理解しておく必要があります。
Googleの公開情報を確認した限り、大阪に本社があるという事実だけで、オーガニック検索の順位が上がるとは確認できません。 地域検索との関連性には、次のような要素が組み合わさって関係すると当社では考えています。
| 要素 | 中身 |
|---|---|
| クエリとの適合性 | 「大阪の企業の事例」を実際に書いているので、地域名を含むクエリとの関連が高い |
| エンティティの一貫性 | 会社ページ・ビジネスプロフィール・SNS・記事の署名で、所在地と事業内容の表記が揃っている |
| 一次情報の量 | 地元企業の支援で得た数値・失敗例が蓄積されている |
| ローカル面 | Googleビジネスプロフィール経由の地図・ローカル面は別系統で評価される |
つまり「大阪にあるから」ではなく、**「大阪の企業の話を、実際にやった人間として書けるから」**です。ここを取り違えると、所在地だけ書いた薄い地域ページを量産することになります。
6. やらなくていいこと(Google公式のMythbusting)
| よく言われる施策 | Googleの見解 |
|---|---|
llms.txt などのAI専用ファイル |
Google検索は使用しない。 作っても順位に害も益もない |
| AI専用の特別なschema | 存在しない |
| コンテンツのチャンク分割 | 不要。理想的なページ長は存在しない |
| AI向けに文章を書き換える | 不要。同義語や意図は理解される |
| 自作自演の外部言及を増やす | 効果は見た目ほどではない。スパム対策が働く |
| AIによる記事の大量生成 | 付加価値がなければスケールされたコンテンツの不正使用ポリシーに抵触し得る |
当社もAIを記事作成に使いますが、AIに担当させるのは構成と下書きまでとし、数値・事例・判断基準は人間が確認して追加しています。独自性や検証可能性を保つための、当社独自の運用ルールです。
念のため補足すると、これは「AIを使うな」という話ではありません。当社は開発業務でもAIを日常的に使っています。Googleは、AIを使ったかどうかだけで判断するのではなく、Search Essentialsやスパムポリシーを満たし、利用者に独自の価値を提供しているかを重視すると説明しています。特に、検索順位の操作を主な目的として、付加価値の乏しいコンテンツを大量生成・公開する行為は問題になる可能性があります。
7. 実務の進め方
flowchart TD
S1["① 技術基盤<br/>インデックス/canonical"] --> S2["② 生成AI設定の確認<br/>無ければ通常は対応不要"]
S2 --> S3["③ エンティティ整備<br/>会社/著者/所在地"]
S3 --> S4["④ 一次情報の記事化<br/>事例・数値・失敗例"]
S4 --> S5["⑤ 構造化データ実装<br/>Organization ほか"]
S5 --> S6["⑥ 検証<br/>リッチリザルトテスト"]
S6 --> S7["⑦ 記事の拡充<br/>比較・料金・失敗例"]
S7 --> S8["⑧ 指名検索と<br/>自然な言及を増やす"]
S8 -.->|"以降は循環"| S4
| 段階 | 目安工数 | 変化を確認できるまでの目安 |
|---|---|---|
| ①〜② 技術・設定 | 数時間〜数日 | 即時〜数週間 |
| ③ エンティティ整備 | 1〜2週間 | 1〜3か月 |
| ④ コンテンツ | 継続 | 3〜6か月 |
| ⑤ 構造化データ | 数日 | 再クロール後 |
※上記は一般的な目安です。サイトの状態、競合性、クロール頻度、検索エンジン側の判断などによって大きく変わり、効果や期間を保証するものではありません。
8. 効果測定
2026年6月3日、Search Consoleに生成AIパフォーマンスレポートが追加されました。AI Overviews・AI Mode・Discover内の生成AI機能での表示回数を、ページ・国・デバイス別に確認できます。データはプロパティ単位で集計され、同一サイトから2件表示されても1インプレッションとして数えられます。表示場所は左メニューの「検索パフォーマンス」内の「生成AI」タブです。
こちらも「まだ出ていない」のが普通です
前述のスイッチと同様、このレポートも段階的ロールアウト中で、英国の一部サイトから先行提供されました。当社のプロパティでは2026年8月3日時点で表示されていません。日本でどの程度のプロパティに提供されているかについて、公式な割合は確認できませんでした。
Googleは、レポートが表示されない理由として次を挙げています。
- ロールアウトの対象になっていない
- 生成AI機能での表示回数が十分でない
- 生成AI機能から除外する設定になっている
「出ていない=設定ミス」とは限りません。 Googleが挙げる条件を確認したうえで、定期的に提供状況を確認するのがよいでしょう。
なお、生成AI機能の表示は従来どおり通常のパフォーマンスレポート(検索タイプ「ウェブ」)にも合算されているので、レポートが来ていない今も、AI経由の露出がまったく計測できていないわけではありません(分離できないだけです)。それまでは、指名検索数の推移や問い合わせ経路のヒアリングといった間接指標で追うのが現実的です。当社もクライアントには当面この方法を案内しています。
そしてGoogleは「内部指標を使っていると称する第三者ツールに注意せよ。Googleの内部ランキングやAIシステムにアクセスできる第三者ツールは存在しない」と明記しています。当社もモニタリングツールは使いますが、あくまで参考値として扱っています。
9. オレンジソフトウェアのAIO対策は、実際に何をやっているのか
ここまで書いてきた内容を、当社が実際にどう作業に落としているかを開示します。第1章で示した「自社サイトの外側とGoogle以外の面」という切り分けを、そのまま工程にしたものです。
初期フェーズ:まず現状を見る
AIやAI検索の話をする前に、ソースを開きます。 ここを飛ばして記事だけ書き始めると、書いた記事が読まれない状態のまま積み上がるからです。
| 作業 | 見ているもの |
|---|---|
| インデックス・スニペット可否の確認 | noindex、nosnippet、canonical、URL検査のレンダリング結果 |
| AIクローラー到達性の確認 | robots.txt、CDN・WAFの設定、サーバーログ |
| 構造化データの棚卸し | 二重出力、SSR未対応、可視テキストとの不一致 |
| エンティティの整合確認 | 会社名・所在地・サービス名の表記ゆれ、sameAsの生死 |
| Bing索引状況の確認 | Bing Webmaster Toolsの登録有無、索引数 |
この段階で、大半のサイトは「AI以前の問題」が見つかります。 逆に言えば、ここを直すだけで改善する余地が残っていることが多い、ということでもあります。
継続フェーズ:一次情報を積み、観測する
初期の修正が終わったら、当社のAIOプラン(週1回・月4本の記事投稿+構造化データ実装・最適化+AI言及モニタリング)に移ります。作業の中身はこうです。
記事は、第4章のフォーマット(前提条件 → 問題 → やったこと → 結果 → うまくいかなかったこと)に沿って書きます。AIには構成と下書きまでを担当させ、数値・事例・判断基準は人間が確認して追加します。 こうした一次情報は、一般論だけの記事との差別化や、内容の検証可能性につながると考えています。
構造化データは、記事の実装とセットで更新します。新しいページ種別が増えれば型を追加し、料金や事業内容が変われば可視テキストと同時に直します。「一度入れて終わり」にはしません。
AI言及モニタリングは、想定質問を固定してChatGPT・Perplexity・Gemini・Copilotに定期的に投げ、何と答えられているかを記録する作業です。ここで見るのは3つ。
- 自社が引用されているか、競合ばかりが引用されていないか
- 自社について誤った情報が答えられていないか(旧料金、終了したサービス、古い所在地)
- AIの答えが薄い・間違っている論点はどこか
3番目を次に書く記事のテーマ候補にします。「AIが聞きそうな質問」を想像して記事を量産するのではなく、「AIが現に誤答している箇所」を、確認可能な一次情報で補うという考え方です。これはGoogleが直接指定している手法ではなく、独自で有用な情報を重視するという公式方針を、当社なりに実務へ落とし込んだものです。
やらないこと
信頼に関わるので、明示しておきます。
| やらないこと | 理由 |
|---|---|
llms.txtの作成をGoogle向け施策として有料メニューにする |
Google検索は使用しないと公式に案内している。他サービスでの利用可能性は別途確認が必要 |
| 「AI検索での引用保証」「順位保証」 | 保証できません。Google自身が保証を謳う業者への注意を促しています |
| 「AI専用schema」と称した販売 | 少なくともGoogleは、生成AI検索向けの特別なschema.orgマークアップは不要と案内している |
| SEOと同じ作業への二重課金 | AIO対策費として別に請求するのは、SEOでは扱わない領域だけです |
| AIによる記事の大量生成 | スケールされたコンテンツの不正使用ポリシーに抵触し得ます |
向いている会社・向いていない会社
向いているのは、自社にしか出せない数値・事例・失敗談があり、それを言語化する時間だけが足りていない会社です。技術検証、施工実績、導入事例、独自調査——素材があれば、当社が形にできます。
向いていない可能性があるのは、「今すぐ順位を上げたい」「素材はないが記事だけ量産したい」という場合です。独自の数値・事例・検証結果などがない状態では、AIO対策として提供できる価値が限定的になると当社では考えています。その場合はまず、素材を作るところ(調査の実施、実績の記録体制)からご提案します。
まとめ
- Google検索については、AIO専用の追加要件や特別な最適化は必要ないと案内されており、従来のSEOの延長として考えるのが妥当。当社はサービス上、「順位を取るSEO」と「引用される可能性を高めるためのAIO」を成果物の向き先で区分している
- 基本条件は3つ:インデックス、スニペット表示資格、生成AI設定。ただし設定項目とレポートは段階的展開中で、項目が無い場合も除外されているとは限らない
- 構造化データは「翻訳」であって「入場券」ではない。 可視内容と一致させる
- 2026年8月3日現在、FAQPageとHowToはGoogleの対応する構造化データ一覧に掲載されていない(schema.orgの型自体が無効になったわけではない)
- 最優先はコモディティでない一次情報。 一般論より、自分がやったこと・数値・失敗例
- 地域名で強いのは「そこにあるから」ではなく「そこの話を実体験として書けるから」
- Google検索については、llms.txt、AI向けの細かなチャンク分割、専用の文章への書き換え、自作自演の言及を特別に行う必要はないと案内されている
構造化データの実装だけで成果が決まるわけではありません。当社では、利用者にとって有用で、確認可能な独自情報を作ることを優先し、構造化データはその内容を検索エンジンに伝えるための補助として位置づけています。
なぜ当社がAI検索の話を書いているのか
この記事の主張は「一般論ではなく、実際に触っている人間が書け」でした。それを自分に適用しておきます。当社がAIO対策を扱っているのは、AIを検索の外側でも日常的に使っているからです。
① 開発業務でAIを使っている
当社はWebシステム開発が本業ですが、コードの生成・レビュー・リファクタリング、テストケースの洗い出し、既存コードの読解といった工程でAIを日常的に使っています。この経験があると、AIが何を得意とし、どこで平気で間違えるかが体感で分かります。
これはAIO対策に直結します。AIは与えられた情報を要約・再構成するのは得意ですが、根拠が曖昧な情報を渡されたときは、それらしい答えを作ってしまう。 だからこそ「引用されたいなら、曖昧でない事実を置け」という結論になるわけで、これは机上の理屈ではなく、毎日AIを使っていて何度も見ている挙動です。
② AIの最新動向を逐次追っている
AI検索まわりは、公式ドキュメントが数か月単位で書き換わります。この記事で扱った内容だけでも、
- Search Consoleの生成AI設定と生成AIパフォーマンスレポートの追加(2026年6月)
-
FAQPageがGoogleの対応する構造化データ一覧から外れたこと - Google公式ガイドへの「Mythbusting」節とエージェント対応の節の追加
——このように、2026年に入ってからも関連情報は更新されています。過去に公開されたAIO記事の中には、現在の仕様と合わない部分が含まれている可能性があります。当社はGoogle Search Centralのドキュメント更新履歴とブログを定期的に確認し、本記事も2026年8月3日時点の公式情報に当たり直して作成しています。ただし、更新直後の情報や段階的に提供される機能について、すべての状況を把握できているとは限りません。
③ プログラミング教室でAIコースを教えている
当社は開発と並行して、プログラミング講師としての活動もしています。そこにはAIを扱うコースも含まれます。
人に教えるには、仕組みを説明できないといけません。 「AIがなぜその答えを出したのか」を、モデルの挙動・検索による情報取得・アルゴリズムのレベルで説明する必要があります。この訓練があるかどうかで、AIO対策の説明の質は大きく変わります。
仕組みの説明が十分でない場合、「AIに好かれるように書く」といった曖昧な説明になりがちです。Google公式情報では、AI Overviews/AI Modeがクエリファンアウトなどを使い、検索から関連ページを取得する場合があると説明されています。そのため、当社では通常の検索におけるインデックスやスニペット表示資格を基本条件として考えています。本記事の第1章でRAGとクエリファンアウトから説明したのは、この前提を理解しやすくするためです。なお、Google内部の詳細な生成・選定ロジックがすべて公開されているわけではありません。
つまり当社は、AIを「使う側」「教える側」「対策する側」の3方向から触っています。 AIO対策を語るうえで、これがいちばん実務的な裏付けになっていると考えています。
ご相談ください
株式会社オレンジソフトウェアでは、テクニカルSEO・構造化データ実装から、一次情報を前提にした記事設計・運用、AI検索での言及モニタリングまで一括でお引き受けしています。Webシステム開発が本業で、開発にもAIを活用し、プログラミング講師としてAIコースも教えているため、実装も仕組みの説明も自社で完結できるのが強みです。大阪・関西圏の企業さまはもちろん、リモートでの伴走支援も可能です。
「うちのサイト、そもそもインデックスされてる?」「構造化データ、入っているつもりだけど本当に読まれてる?」——このレベルのご相談も歓迎です。まずソースを開いて現状を見るところから始めます。
株式会社オレンジソフトウェア(大阪・本町/緑地公園) https://orangesoftware.co.jp/
参考(一次情報)
- Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide
- Google Search Central「AI features and your website」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
- Search Console ヘルプ「Search generative AI control」 https://support.google.com/webmasters/answer/16908024
- Search Console ヘルプ「Generative AI performance report」 https://support.google.com/webmasters/answer/16984139
- Google Search Central「Creating helpful, reliable, people-first content」 https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content
- Google Search Central「構造化データの一般的なガイドライン」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/sd-policies
- Google Search Central「JavaScriptで構造化データを生成する」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/generate-structured-data-with-javascript
- Google Search Central「Google検索が対応している構造化データ」 https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/search-gallery
免責・更新情報
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