こんにちは。オレンジソフトウェアの藤田です。
最近、画像生成AIの話題で気になっているのが Qwen Image 2.1 Turbo。新しいモデルの紹介を見ると「すごそうだな」と思うのですが、やっぱり気になるのは、自分で使っても自然な画像が出てくるのか? というところです。
そこで今回は、手元のMacで3つの画像生成AIに同じお題を出してみました。
魚をくわえたかわいい黒猫。背景は海。画像を1枚生成してください。
猫と魚と海。シンプルなお願いですが、並べてみると思った以上に違いが出ました。「お、いい感じ」という画像もあれば、「ちょっと待って、これ魚をくわえてる?」という画像もあります。
今回は難しい点数付けではなく、できあがった画像を見ながら、私の率直な感想と待ち時間をご紹介します。 エンジニアではない方にも分かるよう、仕組みから説明していきますね。
測定日:2026年10月13日/執筆:オレンジソフトウェア 藤田
そもそも何を比較するの?「画像エンジン」って何?
ここでいう画像エンジンは、文章のお願いを受け取って、実際に絵を描くAIのことです。この記事では「画像生成モデル」と同じ意味で使っています。
同じ「猫を描いて」というお願いでも、描く担当が変われば、顔や構図、細かい部分の自然さが変わります。今回は、その「描く担当」を3つ切り替えてみました。
| 今回比較するAI | 記事内での呼び方 | 今回確かめたいこと |
|---|---|---|
| FLUX.2 Klein(4B) | FLUX(フラックス) | 短い待ち時間で、どんな画像が出てくる? |
| Stable Diffusion XL 1.0 | SDXL | 猫・魚・海の組み合わせをどう描く? |
| Qwen Image 2.1 Turbo | Qwen(クエン) | 注目しているモデルは、実際に自然な画像を作れる? |
名前が長いので、ここからは主にFLUX・SDXL・Qwenと呼びます。今回の主役のQwenは、最後に見てみましょう。
チャットをするAIと、絵を描くAIは別担当
今回の仕組みでは、Gemma 4というAIにチャットでお願いしています。ただし、Gemma 4自身が絵を描いているわけではありません。
Gemma 4が「こんな画像を作って」と指示をまとめて、画像エンジンに渡します。たとえるなら、依頼を受ける担当がGemma、絵を描く担当がFLUX・SDXL・Qwenです。
flowchart TD
A["私たち:魚をくわえた黒猫を描いて"] --> B["Gemma 4:お願いを画像生成用の指示にする"]
B --> C["ComfyUI:選んだ画像エンジンを動かす"]
C --> D["FLUX・SDXL・Qwenのいずれかが画像を生成"]
D --> E["できた画像がチャットに届く"]
| 名前 | 何をするもの? | お店にたとえると |
|---|---|---|
| Open WebUI | 私たちが文字を入力し、画像を受け取る画面 | 注文カウンター |
| Gemma 4 | 依頼を受けて、画像生成用の指示を組み立てるAI | 注文を伝える担当 |
| ComfyUI | 画像生成の手順を実行するソフト | 作業場の仕組み |
| FLUX・SDXL・Qwen | 実際に画像を生成するAI | 絵を描く担当 |
この名前を全部覚える必要はありません。「画面の裏側で、会話するAIと絵を描くAIが連携しているんだな」と思っていただければ大丈夫です。
今回のお題は「魚をくわえた黒猫」。見るポイントは3つ
今回はモデルごとに新しいチャットを開き、同じ日本語のお願いを送りました。利用者側から画風や照明の細かな指定はしていません。
見るポイントもシンプルです。
- ちゃんと魚をくわえている? 口と魚の位置関係が自然か。
- 猫として違和感がない? ひげや毛並み、体のつながりがおかしく見えないか。
- どのくらい待つ? お願いしてから画像が返るまで何秒かかったか。
掲載する本文の3枚は、生成後に修整していない原画像です。画像を押すと、大きく開いて確認できます。サムネイルは記事紹介用に別途作成しています。
まずはFLUX.2 Klein。悪くないけど、ひげが気になる?
FLUX.2 Klein/768×768/画像が返るまで43.5秒
お、悪くないですね。黒猫が海辺にいて、魚も口元にあります。背景の波もいい感じです。
ただ、少し拡大して見ていると、「あれ? 左目のあたりからひげが生えていない?」と気になってきました。
気になったのは、左目のあたりです。そこからひげのような細い線が伸びていて、「ひげって、そこから生える?」と感じました。ぱっと見は自然なのですが、目元をよく見ると、私には少し違和感が残りました。
とはいえ、今回の設定では43.5秒で返ってきています。まずイメージを見てみたいときに、この待ち時間はうれしいですね。
ぱっと見はいい感じ。でも、細かいところまで見ると少し気になる。 私の感想はそんなところです。
次はStable Diffusion XL。いや、魚をくわえてないですよね?
Stable Diffusion XL 1.0/1024×1024/画像が返るまで62.8秒
景色はきれいです。猫に当たっている光も、雰囲気があります。
……でも、ちょっと待ってください。
そもそも魚をくわえていないように見えるんですが。浮いてません?
しかも、これは魚? 金魚? 海が背景なのに、口元にはオレンジ色の金魚のようなものがいます。魚の種類は指定していないので、そこだけで間違いとは言えませんが、思わず突っ込みたくなりました。
一番気になるのは、魚と口のつながりです。「魚をくわえている」というより、猫の前に魚を置いた、あるいは浮かせたように見えるんですよね。
今回は、突っ込みどころが多い1枚になりました。見た目の雰囲気がよくても、お願いした動作ができているとは限らない。画像生成AIを見るときに大切なポイントだと思います。
もちろん、これ1枚でSDXL全体が駄目という話ではありません。指示や設定を変えれば別の結果になります。あくまで、今回のお願いで出てきた画像への感想です。
では、Qwen Image 2.1 Turboはどうかというと……こんな感じです
Qwen Image 2.1 Turbo/1024×1024/画像が返るまで192.9秒
これは自然ですね。
ちゃんと猫が魚をくわえているように見えます。魚と口の位置関係も読み取りやすく、毛並みや魚の鱗も細かい。今回の3枚では、私はこれが一番しっくりきました。
「魚をくわえたかわいい黒猫」というお願いに対して、素直に「そうそう、こういう感じ」と思える画像です。目も丸くて、かわいいですね。
ただし、待ち時間は約3分13秒。今回の環境では、ほかの2つより長くかかりました。
自然な仕上がりは好印象。一方で、待ち時間は考えたい。 これが今回Qwenを使ってみた感想です。「Turbo」という名前でも、どのパソコンでも一瞬でできるというわけではないんですね。
仕上がりと待ち時間を並べると?
| モデル | 今回の画像を見た藤田の感想 | 画像が返るまで |
|---|---|---|
| FLUX.2 Klein | 悪くない。ただ、左目のあたりから生えているように見えるひげに違和感 | 43.5秒 |
| SDXL | 景色はきれい。でも魚をくわえず、浮いているように見える | 62.8秒 |
| Qwen Image 2.1 Turbo | 今回は一番自然。魚をくわえる動作が読み取りやすい | 192.9秒(約3分13秒) |
私としては、今回のお題ではQwenの仕上がりが好きです。ただ、早く案を出したい場面と、時間をかけても自然な1枚が欲しい場面では、選び方が変わりそうです。
ただし「同じ条件の性能ランキング」ではありません
ここは誤解のないようにお伝えしておきます。今回は、導入してある設定でそれぞれ1枚ずつ作った比較です。
| 比較するときの注意点 | どういうこと? |
|---|---|
| 画像の大きさが違う | FLUXは768×768、ほかの2つは1024×1024です。FLUXは描く画素数が少なくなっています |
| 生成の設定が違う | ステップ数はFLUXが4、SDXLが25、Qwenが8。同じ処理回数ではありません |
| AIに渡る文章が少し違う | 同じ日本語でも、Gemmaが作る生成用の指示は完全には一致していません |
| 作ったのは各1枚 | 別の回にはもっと自然な画像、逆に不自然な画像が出る可能性があります |
| 読み込み状態をそろえていない | 前に使ったモデルがメモリに残っているかどうかでも、時間が変わる可能性があります |
「ステップ数」は、画像を仕上げるための処理を何段階進めるかの設定です。モデルごとに仕組みが違うので、数が多ければ必ずきれい、少なければ必ず速い、と単純には比べられません。
また、今回はお題を送ってから画像ファイルが返るまでを測っています。絵を描く時間だけではなく、会話AIが指示を作る時間や、モデルを読み込む時間なども含まれます。
今回分かったのは「このMac・この設定・この1回ではこうだった」ということです。 厳密な順位を出すなら、条件をそろえて何度も試す必要があります。
使ったMacと、もう少し詳しい測定記録
難しい設定が気になる方向けに、環境も載せておきます。
| 項目 | 今回の環境 |
|---|---|
| パソコン | MacBook Pro/Apple M2 Max(CPU 12コア) |
| メモリ | ユニファイドメモリ64GB |
| OS | macOS 26.6.2(測定時の記録) |
| 会話AI | Gemma 4 26B A4B(gemma4:26b-a4b-it-q4_K_M) |
| チャット画面 | Open WebUI |
| 画像生成を動かすソフト | ComfyUI/Apple MPS |
| 実際の測定順 | Qwen → FLUX → SDXL。記事ではQwenを最後に紹介しています |
| モデル | 出力サイズ | ステップ数 | 依頼から画像返却まで | ComfyUI内の処理時間 |
|---|---|---|---|---|
| FLUX.2 Klein(4B) | 768×768 | 4 | 43.5秒 | 41.1秒 |
| SDXL 1.0 | 1024×1024 | 25 | 62.8秒 | 60.1秒 |
| Qwen Image 2.1 Turbo | 1024×1024 | 8 | 192.9秒 | 186.5秒 |
ComfyUI内の処理時間にも、モデル読み込みなどが含まれます。ブラウザーで画像の表示が完了するまでの時間は測っていません。各回の開始時に処理待ちがないことを確認し、同時には生成していません。
画像生成AI、仕事で使うなら「細かいところを見る」が大切
今回の猫で実感したのは、ぱっと見がきれいでも、よく見るとおかしなところがあるということです。
記事や提案資料に使うなら、見た目だけでなく、「指示した内容になっているか」「口や手、小物の位置関係が自然か」を確認したいですね。モデルや追加素材の商用利用条件も確認が必要です。
Mac上で動かす今回のような仕組みは、社内向けAI環境を考えるうえでも面白い選択肢です。ただし、どのMacでも同じように動くわけではありません。必要なメモリや待ち時間、外部サービスとの接続設定なども、実際の環境で確かめていくことになります。
オレンジソフトウェアでは、こうした検証をしながら、ローカルAIの導入やAIを組み込んだシステム開発を支援しています。
「うちのパソコンで使える?」「社内の仕事に取り入れたい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。やりたいことを伺いながら、一緒に使い方を考えていきます。
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参考:モデルの公式情報
画像と測定値は、弊社が2026年10月13日に実施した検証の記録です。モデルの詳しい仕様や最新の利用条件は、以下の公式ページをご参照ください。



